ゲーム探検録

ゲームのレビューとか感想、その他諸々を記す。それだけ。

【レビュー】 『INSIDE』 びっくりするほどディストピア(若干ネタバレ)

概要

発売日:2016年7月8日(PC版)

デベロッパー:Playdead(デンマーク)

ジャンル:アクションパズル+アドベンチャー

プレイ時間:4時間程度 (クリア済)

ゲームエンジン:Unity

(スマホゲーで目にする機会も多くなってるゲームエンジン

てか、スマホだけじゃなかったんだ・・・) 

 

処女作『LIMBO』で一躍名を馳せることになったPlaydeadの新作。

操作は上、下、左、右、アクション、ジャンプの6種のみ。

シンプルな操作性ながらも多種に渡るパズルが用意されている。

これからプレイされる方は是非とも攻略方を調べずプレイして頂きたい。 

ディストピア

『INSIDE』を語る上で欠かせないのは世界観であろう。

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(人間牧場?に出荷されるであろう人々) 

 

 淀んだ空、廃墟、監視機械、クリーチャー、管理される者、管理する者。

 

まさしくディストピア。びっくりするほどディストピア

 

だが『INSIDE』の世界は一切の文字、会話を介さない。

プレイ中の演出でのみ、この世界観を感じてゆくこととなる。

 

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 (管理される側に扮して進む。だが時には自分の意思で動かなければ・・・)

 

ゲーム開始早々、プレイヤーの少年は何の説明もなくいきなり追われることになる。

追っかけられるわ、猟犬は放たれるわ、撃たれるわでひたすら理不尽に狙われる。

プレイヤーは監視の目を逃れ、謎を解きながらこのディストピアの奥へ、

『INSIDE』へと突き進んでいくことになる。

 

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(『INSIDE』には残酷で、そして非現実的な

世界が待ち受けている)

 

投げることなく楽しめる謎解き 

者は非常に飽きっぽいのでJRPGによくある謎解きというのは非常に苦手である。

アイテム収集、往復、戦闘、繰返・・・

スムーズに進んでいるまたゲームが魅力的であればいいのだが、詰まったりでも

したものならプレイ中断、積みゲーと化した経験は

皆様あるのではないだろうか。

 

『INSIDE』は死にゲーだ。

 

選択肢を失敗すると問答無用でゲームオーバー、末路は捕獲or死亡、ソ連兵でもドン引くレベルの人命軽視ドクトリン。

しかし詰まることがないよう、投げ出さないよう工夫が随所に光る。

 

  1. 失敗しても即座にやり直せるため、仕切り直ししやすい。
  2. 選択肢は限られているので何をすればいいか分からないという状況が少ない。
  3. 静、動、また静動の要素を兼ねた多様なパズルがあり飽きが来ない。

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(レバー、機会、木箱、そしてひよこ。さぁどうしよう。)

 

パズルゲームということでプロセスは試行錯誤⇒失敗or正解の繰り返しに過ぎない。

だが正解した時の達成感と相まっての先の読めない展開がプレイヤーを魅了し続け、

本当にやめ時がわからなくなる。

 

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(猟犬から逃れるためジャンプ! "動"の部分)

リアルを補完するSE

音の演出は秀逸だ。

印象に残るBGMが少ないが、各状況にマッチした多様なSEが用意されている。

例として息遣いを挙げてみても疾走時、水中時、隠れている時、梯子を上る時に

それぞれ別のSEが演出に花を添える。

 

また食い殺される、ミンチになる、切断されるとゴア表現も充実。

プレイヤーにいい意味で緊張感、また全員のっぺらぼうずのぼやけた世界は

主人公にとってはリアルであると再認識させる。

(子供のゴア表現は海外ゲームではNGだと思っていたがそうでもないのだろうか。

それとも独立系パブリッシャーの自主規制の弱さだろうか。)

凝縮された異次元体験

Steamの通常価格は1,980円、プレイ時間は4時間程度。リプレイ性も低いため、

価格的には若干高いかもしれないが、それに勝る経験ができるゲームであろう。

 

『INSIDE』はあまりにも現実離れした、だが説得力を持つ世界観を完成させている。

 

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(貴方だけについて~ゆ~く♪ 海外版ピクミン)

 

2.5Dで表現された一見、貧相なグラフィックから醸し出される雰囲気、世界観は

他のゲームでは体験できないもの。

 

ガッツリとゲームをやらなくなって久しい方にも是非お勧めしたい1作である。

 

なおストーリーについては説明が一切省かれているため、各プレイヤーの感性に

委ねられているが後日、筆者なりの考察記事をネタバレありで書きたいと考えている。